帯状疱疹ワクチンどちらを選べばよい?
帯状疱疹ワクチンには、以下の2種類があります。
- 弱毒生ワクチンのビケン
- 組換えワクチン(不活化ワクチン)のシングリックス
いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められていますが、予防効果、接種回数、値段、副反応の面で一長一短がありますので、ご説明します。

製品名 | 乾燥弱毒性 水痘ワクチン「ビケン」 |
帯状疱疹ワクチン 「シングリックス」筋注用 |
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種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
帯状疱疹発症 抑制効果 |
51.3% | 50歳以上:97.2% 70歳以上:89.8% |
神経痛抑制効果 | 66.5% | 50歳以上:100% 70歳以上:85.5% |
効果持続 | 5年程度で効果減弱 | 9年以上 |
接種回数 | 1回(皮下注射) | 2回(筋肉内注射) |
有害事象 | 1〜3% (局所反応、発熱、水痘様発疹など) |
10〜40% (発熱、局所反応、筋肉痛、倦怠感など) |
接種不適当者 |
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予防効果
帯状疱疹の症状は、ごく軽症で済む方もいますし、数年にわたり神経痛が残る帯状疱疹後神経痛という厄介な状態へ移行する方もおられます。帯状疱疹の場所によっては、顔面神経麻痺や失明、難聴を起こすこともあるため、ワクチンでしっかり予防しておきたいところです。
予防効果はシングリックスがビケンを上回ります。
ビケンでは帯状疱疹発症の予防効果は約50%ですが、シングリックスは50歳以上の方で約97%、70歳以上の方でも約90%と高い効果があります。また帯状疱疹後神経痛の予防効果については、ビケンでは約66%ですが、シングリックスは約85%~100%と高率に抑えることが出来ます。
ただし、ビケンは生ワクチンのため、免疫不全状態の方や、ステロイドなどの免疫抑制薬内服中の方は接種できません。
持続期間
ビケンは5年程度、シングリックスは9年程効果があると言われており、シングリッスの方が長く効果があります。
回数
ビケンは1回、シングリックスは2回です。
- 1回目と2回目の間隔は2か月以上6か月以内
価格
助成金なしの場合
ワクチン名 | 価格(自己負担額) |
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ビケン | 8,000円 |
シング リックス |
1回 21,000円 (2回接種必要・合計 42,000円) |
定期接種対象者
ワクチン名 | 価格(自己負担額) |
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ビケン | 4,000円 |
シング リックス |
三木市:1回 11,000円 (2回接種必要・合計 22,000円) 神戸市:1回 10,000円 (2回接種必要・合計 20,000円) |
任意接種対象者
ワクチン名 | 価格(自己負担額) |
---|---|
ビケン | 助成額:4,000円 (どのワクチンでも1回のみ)
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シング リックス |
副反応
注射部位の痛みや腫れはシングリックスの方が強く出やすいと言われています。およそ3日から1週間以内には治まる一時的な症状です。コロナワクチンのときの副反応と同じようなイメージで良いかと思います。
まとめ
以上の様に、予防効果や帯状疱疹後神経痛の発症抑制効果などを考えると、シングリックスをお勧めしますが、価格が高いことや、2回接種が必要なことなどから、皆さんのライフスタイルに合わせた選択をして下さい。決めかねておられる場合は当院までご相談下さい。
なお、免疫不全状態の方や、ステロイドなどの免疫抑制薬内服中の方は、シングリックスを選んでください。

三木市帯状疱疹ワクチン助成制度について
助成制度には、定期接種と任意接種の2種類があります。
- 定期接種対象者:三木市から令和7年4月下旬頃に予診票が送付されます。
- 任意接種対象者:接種後にご自分で三木市に申請する必要あり。
神戸市にも助成制度がありますが、定期接種対象者に限り、事前に神戸市に申請すれば市外で接種が出来ます。
(詳細はこちら)

ご希望の方は、あらかじめ予約が必要です。受付にお問合せ下さい。
定期接種対象の方は予診票がお手元に届きましてからご予約下さい。
注:WEB予約では予約が取れないのでご注意下さい。
定期接種対象者
この表はスワイプできます対象者 | 令和7年度中に、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、 具体的な生年月日
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助成回数 |
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接種期間 | 令和7年4月1日~令和8年3月31日 接種の機会を逃さないようご注意ください。
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接種費用 (自己負担額) |
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接種時に 必要なもの |
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任意接種対象者
この表はスワイプできます対象者 | 接種日及び申請日に、満50歳以上60歳以下の方 |
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助成回数 | ワクチンの種類によらず1回のみ ワクチンの比較はこちら |
接種期間 | 令和7年4月1日~令和8年3月31日 |
接種費用 (自己負担額) |
上限4,000円を1回のみ
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接種時に 必要なもの |
特に不要
(詳細は三木市ホームページ) |